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BlogAI活用の現場で得た知見

見積作成を自動化する無料AIツールの比較と、有料プランが必要になる条件

約13分で読めます
AI見積もり無料ツール建設業製造業

見積書を1件作るのに1〜2時間かかり、過去の見積書や単価表を毎回Excelから探して転記している。この転記作業は、無料のAIツールでどこまで減らせるのでしょうか。

無料で試せるAI見積ツールは3種類あり、どれも無料で使える回数に上限があります。自社の単価や書式を保存して次回に使い回す機能は、多くのツールで有料プランに含まれています。

無料で試せるAI見積ツールは3種類

無料で試せるAI見積ツールは、書類の読み取り・変換、図面からの数量の拾い出し、見積書の作成の3種類です。

  • 読み取り・変換:PDFや帳票を読み取って、Excelなどに変換する
  • 拾い出し:図面から、必要な材料や部材の数量を数える
  • 見積書の作成:汎用の生成AI、または見積ソフトに付いたAIエージェント機能で作る

どれから試すかは、自社で時間がかかっている作業で決めます。見積のたびに過去のファイルを探して転記しているなら、読み取り・変換のツールが向いています。

図面から数量を数える作業に時間がかかっている建設業や製造業なら、拾い出しのツールから見てください。

製造業で、過去の似た案件で使った単価を調べたい場合は、少し事情が違います。似た図面を探す機能は専用ソフトの機能で、料金は問い合わせが必要なものが多く、無料だけで済ませるのは難しい分野です(出典:aspicjapan.org)。

3種類のツールと向いている会社
  • 読み取り・変換:過去の資料からの転記に時間がかかっている会社
  • 拾い出し:図面から数量を数える作業に時間がかかっている会社
  • 見積書の作成:汎用の生成AIか、見積ソフトのAIエージェント機能で試す
  • 似た案件の単価検索:専用ソフトの機能で、無料だけでは済ませにくい

ツールごとの無料で使える範囲と有料プラン(比較表)

無料で使える範囲は、ツールごとに「登録なしで1日1回」「通算5件まで」「毎日クレジットが付く」と大きく違います。各ツールの公式サイトで確認できた条件を表にまとめました。

ツール名無料で使える範囲有料プラン(最も安いもの)向く業種対応するデータ特徴
育つ見積アカウント登録なしで接続できる。Freeアカウントでは通算5件までMinimumプラン(月額770円・税込)以上で件数の上限なし業種を問わない見積書・請求書(AIエージェント経由)見積書から請求書への変換までできる
CONOCの変換ツール登録なしで1日1回、無料会員登録で1日5回要問い合わせ(有料プランの詳細は未確認)業種を問わないPDF・ExcelスキャンしたPDFの表の読み取りに強い
Manus新規ユーザーには毎日無料のクレジットが付く要問い合わせB2B製品の見積など見積書全般見積書の自動作成を無料枠で試せる
匠フォース要問い合わせ要問い合わせ板金・製缶加工などの製造業図面・過去の実績データ似た図面の検索と、過去の実績からの材料費・加工時間の算出
iQシリーズ要問い合わせ初期費用10万円板金・製缶加工などの製造業図面板金・製缶加工向けの見積ソフト

無料枠の条件はツール側の都合で変わるため、試す前に各公式ページで回数と登録の要否を確認してください。

有料プランで増えるのは、回数の上限だけではない

有料プランで増えるのは件数の上限だけでなく、単価表や過去の書類を保存して使い回す機能です。

1日1回まで、通算5件までといった無料枠は、ツールの動きを試すには足ります。しかし、毎日複数の見積書を作る用途には足りません(出典:converter.conoc-dx.co.jpsodatsu-mitsumori.net)。

たとえば育つ見積では、次の3つが登録後または有料プランの機能です(出典:sodatsu-mitsumori.net)。

  • 品目マスター(よく使う品目と単価の一覧)の保存
  • 過去の書類の検索
  • 見積書から請求書への変換

無料のまま使い続けると、同じ単価を毎回入力し直すことになります。登録せずに試している段階では単価表を保存する場所がないので、作業時間が実際に減り始めるのは、登録か有料プランに切り替えた後です。

無料枠で判断するときは、何件作れたかより、同じ案件をもう一度入力したときに手間がどれだけ減ったかを見てください。

無料枠で分かること

無料枠で確かめられるのは、読み取りや変換の精度です。毎日使い続けられるかどうかは、単価や書類を保存できるかで変わり、その機能は多くの場合、有料プランに含まれています。

アカウント登録なしで試せるツールと、登録が必要なツールの違い

登録なしのツールは精度をすぐ確かめる用途、登録するツールは回数を増やして続けて使う用途に向いています。

登録なしで使えるツールは、入力した内容が自社のデータとして残りません。翌日また使うときも、同じ入力を最初からやり直すことになります。

アカウントを登録すると、使える回数が増えます。

  • CONOCの変換ツール:登録なしでは1日1回まで、無料会員に登録すると1日5回まで(出典:converter.conoc-dx.co.jp
  • 育つ見積:品目マスターの保存と、書類の保存・検索が登録後に使える(出典:sodatsu-mitsumori.net

AIエージェント経由で使うタイプは、まず接続先のURLを登録し、その後にログインなしで使うか、アカウントで使うかを選びます(出典:sodatsu-mitsumori.net)。

社員が個人の判断で使い始めないよう、登録に使うアカウントと、入力してよい情報の範囲を先に決めておいてください。情報の分け方は生成AIの社内ルール、何から決めればいいかで説明しています。

過去の資料がExcel・手書き・図面PDFのとき、どこまで読み取れるか

読み取りの精度は資料の形式で決まり、見積金額の精度は自社の単価表が整っているかで決まります。この2つは分けて確かめます。

  • 読み取り:手書き・スキャンPDF・図面など、資料の形式で正しく読めるかが変わる
  • 金額:AIが当てはめる単価は自社が登録したものなので、単価表が整っていないと金額の案は出ない

スキャンしたPDF・手書き・図面を試す前に確認すること

手書きの文字や、斜めにスキャンされた図面、複雑な表の数値を読み取れるとうたうツールがあります(出典:pro-one-cloud.com)。自社の資料がこれに当たるなら、読み取り系のツールから試す価値があります。

試す前に、次の点を公式ページで確認してください(出典:converter.conoc-dx.co.jp)。

  • スキャンしたPDFに対応しているか
  • 項目・数量・単価・金額が並んだ表を、正しく認識できるか
  • 読み取った結果をExcelに出力できるか
  • 図面を扱うツールなら、対応する工種(電気・配管・建築など)とファイル形式
  • 拾い出した数量をExcelに書き出せるか

無料枠で試すときは、手元でいちばん状態の悪い過去の資料を1枚入れて、手で直す必要のある箇所がいくつあるかを数えてください。

過去のデータが少ない会社でも、金額の案は出るか

見積金額の案は、事業者があらかじめ登録した単価を当てはめて作られます。単価表が整っていない状態では、金額の案は出てきません(出典:sodatsu-mitsumori.net)。

過去の似た案件を参照する機能も、データがたまって初めて役に立ちます。似た図面を検索する機能や、過去の実績から材料費と加工時間を算出する機能がその例です(出典:aspicjapan.orgpro-one-cloud.com)。

手元のデータが少ない会社は、次の2つから始める方法があります(出典:boostx-inc.com)。

  • 過去数年分の主な物件に絞って、見積書の表紙、内訳、特記事項を残す形でまとめる
  • AIの金額をそのまま使わず、似た物件と比べて単価が大きく違う項目を指摘させる(確認の補助として使う)

単価表が整っていない会社は読み取りから、単価表がある会社は金額のチェックから試すのが順当です。

AIで短くなる作業と、変わらない作業

AIで短くなるのは、過去の案件を探す、単価を確認する、見積書に転記するといった下調べの作業です。

見積作成の効率化を扱う解説記事でも、過去の案件をExcelから手作業で探す下調べが、積算の時間を押し上げていると指摘されています(出典:boostx-inc.com)。

一方、現場の条件を聞き取る作業、数量の最終確認、金額の決定と社内承認は、AIを使っても変わりません。ここを省くと、見積の出し直しが増えます。

短くなる作業と変わらない作業

AIで短くなる

  • 過去の案件を探す
  • 単価の確認
  • 見積書への転記

AIでも変わらない

  • 現場の条件の聞き取り
  • 数量の最終確認
  • 金額の決定と社内承認

AIに任せる作業と人が担当する作業は、試す前に分けておいてください。

削減効果を自社で確かめるには、いま1件にかかっている時間を作業ごとに記録し、同じ案件を無料枠で処理した時間と比べます。他社が公開している削減率は、使うツールも前提も違うので、そのまま自社の見込みにはできません。

無料ツールで足りる会社と、業務の見直しが必要な会社

時間がかかっているのが読み取りと転記だけで、書式が数種類、使う人が1〜2人の会社は、まず無料ツールで十分に試せます。

一方、次のような会社では、無料ツールだけでは解決しません(出典:boostx-inc.com)。

  • 単価表が複数のファイルに分かれている
  • 担当者によって見積の作り方が違う
  • 担当者が不在のときに納期が遅れたことがある

ツールを変えても、見積業務の進め方が変わらなければ同じことが起きるためです。

判断の材料として、次の項目に当てはまるかを確認してください。

無料ツールで足りるか、業務の見直しが先か

無料ツールで足りる会社

  • 書式が数種類に収まっている
  • 使う人が1〜2人
  • 単価表が1か所にまとまっている
  • 不在で納期が遅れたことがない

業務の見直しが先の会社

  • 書式が担当者ごとにばらばら
  • 使う人が多く、作り方が違う
  • 単価表が複数のファイルに分かれている
  • 不在で納期が遅れたことがある

右側に当てはまる項目が多いほど、ツールを選ぶ前に業務の整理が必要です。

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いまの業務をもとに、最初に取り組むべきところを一緒に整理します。その場で契約を求めることはありません。

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無料枠を試したあとに書き出す3つ

無料枠を試したら、いま1件にかかる時間の内訳、AIに任せられそうな作業、入力してよい情報の線引きの3つを書き出します。

無料枠を試して上限にぶつかったら、まず1件だけ、作業ごとの所要時間を記録してください。

試したあとに書き出す3つ
  1. 見積1件にかかる時間を作業ごとに記録する
  2. AIに任せられそうな作業を一覧にする
  3. 外部ツールに入力してよい情報と駄目な情報を分ける

この3つがあれば、現場の実態を数字で見て判断できます。会社として見積業務の仕組みを作る段階になったら、フォームからご相談ください。

料金の比べ方はAI顧問25社の月額を比べた記事、社内ルールの決め方は生成AIの社内ルール、何から決めればいいかで説明しています。

よくある質問

Excelで作っている見積をAIで自動化するには、何から始めればよいですか?

いま使っているExcelの書式をそのまま読み込めるか、結果をExcelに出力できるかを先に確認してください。過去の見積書と単価表を1か所に集めてから試すと、精度を確かめやすくなります(出典:converter.conoc-dx.co.jpboostx-inc.com)。

無料のまま使い続けられますか?

回数や作成件数に上限があるツールが多く、毎日使うと上限に達します。上限の有無と条件は、各ツールの公式ページで確認してください(出典:sodatsu-mitsumori.netconverter.conoc-dx.co.jp)。

AIが出した金額を、そのままお客様に提出してよいですか?

AIが出す金額は、登録した単価をもとにした案です。数量と条件を人が確認してから提出してください。似た案件と比べて単価が離れている項目を指摘させる使い方が安全です(出典:sodatsu-mitsumori.netboostx-inc.com)。

社内に専任のAI担当者がいなくても導入できますか?

導入できます。当社は、社内に専任のAI担当者がいない企業を対象に、業務の棚卸しと手順書づくりから支援しています。問い合わせはフォームから受け付けています。

まとめ

  • 無料で試せるAI見積ツールは、読み取り・変換、拾い出し、見積書の作成の3種類。自社で時間がかかっている作業に合わせて選ぶ
  • 無料枠には回数の上限があり、単価や書類を保存して使い回す機能は、多くの場合は有料プランに含まれる
  • 読み取りの精度は資料の形式で、金額の精度は自社の単価表の状態で変わる
  • AIで短くなるのは下調べと転記。現場の聞き取りと最終承認は人の仕事として残る

まず、時間がかかっている作業を1つ決め、状態の悪い過去の資料で無料枠を試してください。

すぐに上限に達し、単価表がばらばらであることや、担当者ごとの作り方の違いが分かってきたら、いまかかっている時間と任せられそうな作業を書き出して、社内で共有してください。

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