生成AIを導入したいものの、専任の担当者は置けない。兼任で進める場合は、AIに詳しい人を探すだけでなく、対象業務を知り、試す時間を確保できる人を選びます。契約や利用範囲の判断まで、すべて一人に任せる必要はありません。
担当者を決める前に、判断する人、現場で試す人、設定や情報管理を支える人の役割を確認します。小規模な会社では兼任もできますが、何を自分で決められ、どこから相談するかを明確にして始めます。
兼任のAI担当者に向いている人
最初の担当者には、対象業務の流れを説明でき、出力の誤りを確認できる人が向いています。日々の作業でどこに時間がかかり、例外時に誰へ聞いているかを知っていると、試す範囲を絞れます。
新しいツールに関心があっても、対象業務を確認する人と協力できなければ、実際に使えるか判断できません。逆に、技術に詳しくなくても、資料を用意して試し、困った点を具体的に伝えられる人なら、外部支援を受けながら進められます。
本人の関心だけで決めず、試行のための時間を確保できるかも確認します。現在の仕事を減らさずに役割だけ追加すると、資料準備や確認が後回しになります。何を減らすか、誰が応援するかまで合意します。
判断・試行・設定の役割分担
AI担当者の役割を一つの名前にまとめず、作業ごとに責任を置きます。以下は一部署で試行する場合の仮例です。AiPHAの導入実績や、すべての会社に共通する配置基準ではありません。
| 役割 | 担うことの仮例 | 決めておく相談先 |
|---|---|---|
| 判断する人 | 対象範囲・予算・継続を決める | 経営者や部門責任者 |
| 業務で試す人 | 資料を用意し、出力を確認する | 業務のルールを知る人 |
| 設定を支える人 | アカウントや利用設定を確認する | 社内管理者や外部支援先 |
一人で兼ねる場合も相談先を残す
一人が複数の役割を兼ねても構いません。ただし、予算を決める権限がないのに有料契約の判断を任せたり、情報の取扱条件を確認せず資料の投入を任せたりしないようにします。
相談先は、名前や窓口だけでなく、何を確認してもらうかと回答が必要な日を決めます。担当者が休みのときは、代わりに連絡する人と、試行を止める範囲も決めておきます。
試行前に担当者へ渡す情報
対象業務、今回試す工程、利用してよい資料、使うツールを一枚に書き出します。入力してよい情報と、出力をそのまま使ってはいけない場面も確認します。担当者が毎回、周囲へ許可範囲を聞き直す状態を減らします。
次に、元資料と比較できる例を用意し、何をもって使えると判断するかを決めます。回答の速さだけでなく、確認や修正の負担を含めて見ます。期待する結果が担当者によって違う場合は、先に業務の基準を合わせます。
依頼する外部支援先には、社内で資料を用意する人、出力を確認する人、判断する人を伝えます。必要な情報を誰も出せないまま契約を始めると、相談だけで時間が過ぎます。役割が決まっていない場合は、その整理を最初の相談内容にします。
兼任担当者の時間はどう確保するか
必要な時間は、試す業務の頻度、資料の状態、確認の難しさで変わります。週に何時間と一律に決める前に、資料準備、試行、修正、相談、手順更新の作業を並べ、それぞれ担当者が対応できるか確認します。
たとえば週一回発生する報告業務を試すなら、その業務が発生する日に試行と結果確認の時間を取ります。会議の時間だけを確保しても、実際に使う時間がなければ検証は進みません。通常業務の繁忙日には、新しい範囲を増やさない決め方もできます。
最初の記録から予定を調整する
初回は予定時間と実際にかかった時間を分けて残します。資料集めが重かったのか、出力の確認に時間がかかったのかが分かれば、次の試行の範囲を調整できます。担当者の慣れだけを理由に、いずれ短くなると決めつけません。
AIで減らせた作業時間と、担当者が準備や支援に使った時間を両方見ます。現場の負担が別の人へ移っただけになっていないかも確認します。
担当者の成果と負担をどう確認するか
成果は、導入したツールの数や説明会の回数だけでは判断しません。対象業務で試行できたか、出力を確認できたか、困った点を修正して再度試せたかを見ます。使わないという判断に至った場合も、理由が残っていれば次の検討に使えます。
担当者だけが使える状態から進めるには、別の利用者が手順を読んで試せるかを確かめます。操作方法だけでなく、確認する箇所と、判断に迷ったときの相談先も残します。すべての質問が一人に集まる場合は、対象業務や受付範囲を見直します。
判断者がいない、試行時間が取れない、元資料を確認できる人がいない場合は、担当者の任命だけでは進みません。全社推進を先に掲げず、一つの業務で必要な役割を確保できるかを確認します。
外部のAI顧問に任せる範囲と費用
外部支援を使う場合も、社内の業務判断と現場の協力は必要です。課題を伝え、資料を用意し、出力が業務に合うかを確認する役割まで、すべて外部へ任せる前提にはしません。どの作業を支援してもらうかを契約前に確認します。
AiPHAのライトは月額5万円・税別の相談支援です。社内担当者が自分で進め、判断に迷う点を相談する形です。業務ヒアリング、個別の運用手順の作成、設定代行、効果集計は含みません。
スタンダードは月額10万円・税別で、1部署・重点業務を同時に1件まで扱います。日々の試行と基本操作・設定は社内担当者が担い、初期設定は画面共有で支援します。全社推進は月額30万円・税別で、合意した3部署・重点業務を同時に3件まで扱い、各部署に試行や社内調整の担当者を置きます。軽微な設定・実装は月額に含みます。
いずれも初期費用なし、最低契約期間は6ヶ月です。外部AIサービスの利用料は別途かかります。専用システムの設計・開発は顧問料と別枠で、対象範囲と成果物を確認して見積もります。必要な支援範囲と社内で担える作業を合わせて選んでください。
担当候補と対象業務から相談する
相談時には、試したい業務、担当候補、通常業務で忙しい時期、社内で判断する人を共有できる範囲で用意してください。担当者がまだ決まっていなくても構いません。兼任で進めるために必要な役割と、外部へ相談する範囲から確認できます。
